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ズミクロン50㎜で春の海を撮る

 内陸生まれ、内陸育ちの私にっとて、海を眺めるのは特別なイベント。どこの海でもどんな海でも旅の目的地になります。

 ズミクロン50㎜を付けたライカM10とともに夕方の日没のタイミングを狙い東京湾アクアトンネル、アクアラインで東京湾を横断、千葉県館山市までドライブしました。

 訪れたのは市内有数の夕景観察ポイントとして知られる北条海岸。

 まだ冷たさそうな海水が寄せては引く波打ち際からのぞき込んだ海岸線、砂浜からスーと海水が引く様子、足元の泡ぶく…。海のかなたに見える陸地は伊豆半島から相模湾でしょうか。海の上にうっすらと現れた富士山。見るもの全てが新鮮でした。

 オール逆光のレンズ性能が試されるシチュエーションでも、コントラスが高いズミクロンは微かに写る富士山の頂上部もしっかり結像してくれていました。多少絞り込んでいること、レンズのコーティングの質の高さ、レンズ構成が単純なことも助けになったのか安定した描写が得られました。

 旅の楽しみといえば食事。海沿いではさも美味しい海産物が食べられているのではと非常に大きな希望をもって私は海に出かけます。

 テーブルフォトには向かないとされるM型ライカですが、50㎜レンズであれば、手振れに注意が必要ですが、ライブビュー撮影で容易にピント位置を追い込めます。被写界深度と背景を工夫すればそれなりの雰囲気に仕上がります。

 以上紹介した写真は全てズミクロン50mmで撮影しました。

 焦点距離50mm、開放値F2にむしろ素直さや新鮮さを感じます。 

 ダイナミックな風景から卓上の料理までありのままに写す50mmレンズの魅力とそれを使うこと自体を最大限に楽しみたいだけの理由でズミクロン50mmを使い続けていくような気がします。